ウェス・モンゴメリー(WES MONTGOMERY)

wes_montgomeryア・デイ・イン・ザ・ライフ
(A DAY IN THE LIFE)

ウェス・モンゴメリー(WES MONTGOMERY)の「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」(A DAY IN THE LIFE)です。
●A&M、CTIのオリジナル盤になります。レコード番号は、SP-3001。

パーソネルは、ギターにウェス・モンゴメリー、ピアノにハービー・ハンコック、ベースにロン・カーター、ドラムスにグラディ・テイト、パーカッションにレイ・バレットほかというメンバーで、ご存知のようにドン・セベスキーのアレンジと指揮によるオーケストラがバックに多重録音されています。

録音はこの当時のA&M、CTIでは当然の如きルディ・ヴァン・ゲルダーが担当しており、さほど有り難味はないかも知れませんが、一応「VAN GELDER」の刻印入りになります。

このレコードは1967年に録音されたもので、ウェス最晩年におけるCTI(A&M)3部作の一つに当たります。同様の構成で他には「ロード・ソング」や「ダウン・ヒア・オン・ザ・グラウンド」がありますが、内容的にはこのアルバムが最も高く評価されています。

とは言え、イージー・リスニング路線へ向かったウェスに対する純粋ジャズファンの評価は今でも高くないようです。

ウェスは生涯譜面が読めなかったとのことですから、これらのアルバムを収録するにはオーバー・ダビングが不可欠になります。要するに上記のクインテットないしはクァルテットによる演奏をベースに、アレンジが施されたストリングスをかぶせたというのが、制作の正体かと思われます。

であるならば、ウェス本人はストリングスの存在を意識せずに録音に臨み、出来上がったデモテープを聴いて初めて全容を理解したのではないでしょうか。そのアレンジに対してウェスがどんな反応を示したかまでは知る術もありませんが、実際に発売されているのですから、結構気に入っていたんだろうとは推測されます。大衆がこれによってジャズへの興味を持ってくれれば良いとでも思っていたのでしょうか…。

そういった推測には切りがありませんが、ジャズへの啓蒙は果たせていたでしょうし、イージー・リスニング・ジャズなどと揶揄されようとも、収まっているウェスの演奏は実は紛れもないジャズそのものです。偏見なしに聴かれることをお勧めいたします。

タイトル曲でもある「A DAY IN THE LIFE」のデモ・テープを聴いて、作者であるポール・マッカートニーが狂喜したというのも今では有名な逸話です。

私はウェスが好きな方ですから、ちょいと贔屓目に説明しているかもしれませんが、どうぞ斟酌ください。

ところで、このジャケットもジャズとしては気が利いているというか、発売当時は話題になったのではないかと思います。

最初のうち広告などを見ている範囲では、この写真が何かは分かりませんでした。よく見れば「吸い殻」ではないですか!今にも匂ってきそうな写真をよくも採用したものです。当時としては革新的なアングルだったかもしれません。

この辺にもジャズ・ファンを開拓しようとする、プロデューサーを始めとしたヤル気が感じられます。商業的にも成功し、ジャズの啓蒙にも一役買った名盤には違いありません。

このアルバムなどがリリースされて暫くしてからウェスは亡くなってしまいます。その死因には諸説紛々ですが、タバコの好きだったウェスが、タバコによって寿命を縮めていたのだとしたら、何だか暗示的なものも感じないではいられません。


※このレコード評は、旧き佳き時代とジャズへの想いを込めた音化店主:能登一夫の評文です。







wes_montgomeryカリフォルニア・ドリーミング
(CALIFORNIA DREAMING)

ウェス・モンゴメリー(WES MONTGOMERY)の「カリフォルニア・ドリーミング」(CALIFORNIA DREAMING)です。
●VERVEのオリジナル・ステレオ盤になります。ヴァン・ゲルダー・スタジオで録音されたようで、「VAN GELDER」の刻印が見えます。

このレコードは1966年に録音されたもので、ウェスは既にストリングスなどと共演する時期に入っています。ウェスの傑作としては、大勢のご意見では1960年代前半に集中していますが、企画はどうあれ、結局彼のブリリアントなギターは死ぬまで変わらなかったと思うのは私だけでしょうか。

後年では「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」や「ロード・ソング」辺りが有名ですが、60年代半ばに残したこのレコードもまた好盤かと思います。

パーソネルには、ハービー・ハンコックやリチャード・デイビス(2人ともどこでも出てくるな)のクレジットがあり、編曲と指揮はドン・セベスキーです。

一部では悪評の高いイージー・リスニング路線のはしりとされていますが、私は好きなレコードの1枚です。中々の高音質でお楽しみいただけると思います。


※このレコード評は、旧き佳き時代とジャズへの想いを込めた音化店主:能登一夫の評文です。







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