wynton_marsalisジェイ・ムード
(J MOOD)

ウィントン・マルサリス(WYNTON MARSALIS)の「ジェイ・ムード」(J MOOD)です。
●COLUMBIAのオリジナル盤で、レコード番号はFC-40308になります。

パーソネルは、トランペットにウィントン・マルサリス、ピアノにマーカス・ロバーツ、ベースにボブ(ロバート)・ハーストⅢ、ドラムスにジェフ・ワッツというメンバーで、ワンホーンによるクァルテットです。

このレコードは、1985年に録音されたもので、ウィントンとしては最もマイルス・デイビスに近付いた演奏でしょう。

このアルバムの前が「スターダスト」で、この後が「ブラック・コーズ」、「スタンダード・タイム」と続きます。「スターダスト」と「ブラック・コーズ」がサックスやホーンを加えた割合に大編成の演奏ですが、この「ジェイ・ムード」は「スタンダード・タイム」と同じメンバーによるクァルテットですから、それらの対比も面白いかもしれません。

どちらかと言うと「頭でっかち」なイメージがあり、一言多いとも言われるウィントンですが、名盤と言われる「スタンダード・タイム」に至る足跡を認められる1枚かと思います。

また、ウィントンのプレイが非常に安定しているために、思いがけないスリルを味わうには不満が残るという意見も聞かれますが、このクァルテットはそれぞれがバランスよく影響し合っており、好ましい方向への効果が感じられる、なかなかの好盤でしょう。


※このレコード評は、旧き佳き時代とジャズへの想いを込めた音化店主:能登一夫の評文です。







wynton_marsalisホット・ハウス・フラワーズ
(HOT HOUSE FLOWERS)

ウィントン・マルサリス(WYNTON MARSALIS)の「ホット・ハウス・フラワーズ」(HOT HOUSE FLOWERS)、邦題「スターダスト」です。
●COLUMBIAのオリジナル盤になりますが「FOR PROMOTION ONLY」、いわゆる見本盤です。レコード番号は、FC-39530。

パーソネルは、トランペットにウィントン・マルサリス、テナー・サックスにブランフォード・マルサリス、ピアノにケニー・カークランド、ベースにロン・カーター、ドラムスにジェフ・ワッツ、フルートにケント・ジョーダン、加えてストリングスです。

このレコードは1984年に(もう20年前になる)リリースされた、ウィントン3枚目のリーダーアルバムです。デビュー当初から持て囃されたウィントンですから、このアルバムも発売当時にはかなり話題になったと記憶します。

ウィズ・ストリングスという形式は、ある種イージーな印象も持ちますが、ウィズ・ストリングスが録音できるのは大物の証という説もあるように、サイドメンを含めてかなり快調な演奏を聴かせてくれます。

クソ生意気な態度に賛否両論のウィントンで、私もどちらかと言えば好きくない部分を感じますが、こと演奏にかけてはやはり一流に間違いありません。

このアルバムをもってして、未だに最高傑作だと評価する人も多いようです。

ジャケット裏にはトランペットを携えたウィントンが写っていますが、何か良さそうなスーツを着てますな。この頃20代前半だったとは思えない出で立ちです。顔付きは今と違い、若々しい(ホントに若い!)表情に好感が持てます。


※このレコード評は、旧き佳き時代とジャズへの想いを込めた音化店主:能登一夫の評文です。