ANDREW_HILLジャッジメント!
(JUDGMENT!)

アンドリュー・ヒル(ANDREW HILL)の「ジャッジメント!」(JUDGMENT!)です。
●BLUENOTE原盤の、ユナイテッド・アーチストによるリイシュー盤になります。

「VAN GELDER」の刻印が残っている当時の盤で、辛うじてペラペラの盤質になる前のもの(1970年代前半)と思われます。

パーソネルは、ピアノにアンドリュー・ヒル、ヴァイブにボビー・ハッチャーソン、ベースにリチャード・デイビス、ドラムスにエルビン・ジョーンズというメンバーで、それぞれ実力者を配したライオンの慧眼が窺える1枚でしょう。

このレコードは、1964年に録音された、アンドリュー・ヒルのブルーノートにおける2枚目のアルバムになります。

アンドリュー・ヒルといえば、随分日陰の生活を送っていたピアニストですが、ブルーノートのプロデューサーであったアルフレッド・ライオンは彼の売出しを強力に図り、短期間に4枚のアルバムを作ったことで有名です。

元々は主流派の影響からスタートしたようなヒルですが、フレーズはありきたりの方向で収まらず、分かり難い印象を与えてしまうところがあり、それゆえに人気が出なかったのかと思わせます。

これら4作の内で、最もピアノトリオの形式に近い本作が、この時期におけるヒルの頂点かと私は思います。少々レアなブルーノートの1枚です。


※このレコード評は、旧き佳き時代とジャズへの想いを込めた音化店主:能登一夫の評文です。